昨日、東京都美術館で開催中の「展覧会 岡本太郎」に行ってきました。
入場には時間指定予約が必要で、人数制限をかけているにもかかわらず、場内はかなりの混雑。
大盛況なのはいいのですが、入り口で手指のアルコール消毒をさせられ、マウスシールドをしていたら、それじゃダメでマスクをするように言われ、しょうがないので通気性抜群のコロナ君マスク2(明日までセール中!)を着けたのですが、鼻を出してたらたちまち監視員が飛んできて「上までマスクをしてください!」と注意される始末。
たかがコロナごときに怯えて、意味のないマスク着用を全員一律に強制するなんて、それこそ岡本太郎の精神に反するんじゃないか? とムッとしながら観覧しました。
音声ガイドの阿部サダヲが岡本太郎の言葉を紹介するときに、いちいち岡本太郎のモノマネで読むのがなんだか耳障りでしたが、展示自体はすごくよくて、まずまず満足。
そして展示の最後に、音声ガイドを聞いた人ごとにランダムに振られた数字をガイド機に入力すると、「あなたに贈る太郎の言葉」というスペシャルトラックが聞けるようになっていました。
私に振られた数字は「226」で、「あ、岡本太郎の誕生日だ!」とか思いながら入力して聞いたのですが、そうしたら、アゼン。
録音はできなかったので、大体の要旨を書くと、
「日本という国では、オリジナリティーを持つことができない。
みんながやっていることにNOを言えば、たちまちツマハジキにされてしまう。
あえて独自な表現や不協和な主張をして村の秩序を乱す者は、滅ぼされてしまう。
だが、これは大変な間違いである」
…ここで、それを、この私に、言います!?
ここでそれをやったら、「岡本太郎展」に入れてもらえないんですけど!?
岡本太郎が死後も大人気で新たなファンも生み出しているのは、故岡本敏子氏をはじめ、多くの人の尽力の成果であり、それには心より敬意を表します。
しかし、岡本太郎がこうして大衆化すると共に、岡本太郎の言葉は形骸化し、岡本太郎自身が権威化していくのではないかという危惧も感じてしまいました。
この3年間、ずっと日本のムラ社会の掟にNOをつきつけ、あえてリスクを取って表現をし続けてきた著作、それが『コロナ論』シリーズです!
この本がやってきたことこそ、岡本太郎の精神の実践であると言えるでしょう!